2/20頁 ｢黒崎くん!おはよう!｣ ｢おー、井上｣ 毎日繰り返される、朝のやりとり。 こんなただの一言でも、あたしはこれで今日１日頑張れる、って思うんだ。 たつきちゃんにはよく、 ｢あんなやつのどこがいいの?｣ って言われるけど、黒崎くんにはいいトコロがたくさんあると思う。 いつも無愛想でしかめっ面してるけど、すごく妹さん思いなとことか。 もちろん、学校生活での黒崎くんもかっこいいと思うけど、あたしは戦ってる黒崎くんが好き。 いつもあたしを護ってくれる……あの男らしい背中が好きなんだ。 いつか…黒崎くんに、 ｢絶対オマエを護るから｣ って言われたことがあった。 嬉しくて、嬉しくて… 涙が出たのを覚えてる。 黒崎くんはいつもそんなかっこいい事を言ってくれるけど…… あたしの気持ちには気づいてない。 ………………と思う。 あたしの事、好きともなんとも思ってない。 ………………と思う。 でも、それでもいいんだ。 こんな風にただ、黒崎くんの近くに居られれば… ずっとそう、思ってた。 あの日までは…―――― [続きから] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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