【日本ハム】育成4位・阿部和広 最大の武器はスピード・・・ルーキー紹介

スポーツ報知
自慢の俊足を武器に支配下登録を目指す日本ハムの育成4位・阿部

 全身のバネを生かしてグラウンドを駆け回る。育成4位・阿部和広の最大の武器はスピードだ。入団テストの20メートル走では球界トップクラスのタイム2秒72を記録した俊足の持ち主。神奈川・平塚学園高では甲子園出場こそ逃したが、スイッチヒッターの1番打者として打線をけん引した。「自分の足はバネでできているので、ぜひ走塁を見てほしいです」と自慢の“一芸”でプロ入りをつかんだ。

 野球を始めた小学生の頃は右打ちだった。中学時代に50メートル5秒8を記録した脚力を生かすため、高校1年の夏に左打ちに挑戦。3年間猛練習を積み、今では左打ちが得意になった。スイングスピードが速い右ではパンチ力を発揮。一塁までの距離が近い左は、出塁重視のコンパクト打法で単打やセーフティーバント、内野安打を狙う。「外野の前に落とせば足で二塁を狙えるので」とプロではまず長所の生きる左で勝負する。

 貪欲さも人一倍だ。球団には両打ちの先輩・杉谷がいる。「自分は左右でタイミングの取り方、フォームが違う。杉谷さんは多分右の方が得意だと思いますし、打席での意識やコツなどをぜひ聞いてみたいです」。合同自主トレ中も全体練習後に欠かさず打撃練習やウェートトレをするのが日課。振り抜きやすさで選んだ広島・菊池涼モデルのバットを手に、毎日一人で黙々とマシンを打ち込んでいる。「全体練習だけでは物足りない。他の人がやってるやってないじゃなく、自分が上手くなるために練習して課題をつぶしたい」と必死に汗を流す。

 入寮の際に「ダントツ一番でアピールしたい」と話したランメニューでは、連日意地を見せた。ポール間ダッシュやスプリントでは常にトップ。13人のルーキーの中でドラフト指名は13番目だったが、まだ始まったばかり。自慢のスピードでここから猛追し、目標とする支配下登録を目指す。(堀内 啓太)

 ◆阿部 和広(あべ・かずひろ)2003年5月12日、神奈川県生まれ。18歳。平塚学園高では3年夏の神奈川大会初戦で4安打。その後3回戦敗退。50メートル5秒8。170センチ、65キロ。右投両打。背番号124。支度金300万円、年俸260万円(金額は推定)。

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