1/9ページ目 ランチタイムにコーヒーとサンドイッチを買い、会社に戻ろうとした時。 ドンッ 「キャ…」 出入口で、入って来ようとした女性とぶつかってしまった。 ボーッとしていたせいか、彼女が来るのに全く気付かなかった。 高校の時から密かに、“ダンプカー”だと言われていた俺だ。 体当たりの威力は結構なものだったと思う。 細く、可愛らしい女性で、一目見て、自分の物にしたい衝動が走った。 「すみません。大丈夫ですか?」 「いえ、私こそ…あ、シャツ…」 地面に座り込んでしまった彼女に謝りながら、手を差し出す。 彼女は俺のシャツを指差した。 コーヒーが跳ねて、シャツに付いている。 仕方ない、自業自得だ。 すると彼女は、小さなバッグからミニタオルと染み抜きのクリーナーを差し出してくれた。 「すみません…洗って返します」 「いえ、構いませんので」 この時、俺の心は彼女に奪われていた。 次の仕事も控えているのでその場を去った。 会社に戻り、サンドイッチと溢れて少なくなったコーヒーを飲んだ。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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