お昼寝2
運命共同体/牧拍手夢
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彼女に出会ったのは、会社近くのカフェだった。

ランチタイムにコーヒーとサンドイッチを買い、会社に戻ろうとした時。




ドンッ


「キャ…」


出入口で、入って来ようとした女性とぶつかってしまった。

ボーッとしていたせいか、彼女が来るのに全く気付かなかった。



高校の時から密かに、“ダンプカー”だと言われていた俺だ。
体当たりの威力は結構なものだったと思う。

細く、可愛らしい女性で、一目見て、自分の物にしたい衝動が走った。



「すみません。大丈夫ですか?」

「いえ、私こそ…あ、シャツ…」


地面に座り込んでしまった彼女に謝りながら、手を差し出す。


彼女は俺のシャツを指差した。


コーヒーが跳ねて、シャツに付いている。

仕方ない、自業自得だ。



すると彼女は、小さなバッグからミニタオルと染み抜きのクリーナーを差し出してくれた。


「すみません…洗って返します」

「いえ、構いませんので」


この時、俺の心は彼女に奪われていた。


次の仕事も控えているのでその場を去った。


会社に戻り、サンドイッチと溢れて少なくなったコーヒーを飲んだ。
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