補習にて/三井夢
1/5ﾍﾟｰｼﾞ目「アヅイ〜〜〜〜〜」


はぁ、世間の学生は夏休みだってのに、何で私は学校に来てるんだろ……


「そりゃー、バカだからだろ」

「え!!三井あんた私の心の中読めるの？」

「普通に喋ってたぜ？」

「……てか、あんたにバカって言われたくないけど」

「はぁ？おめぇのが絶対バカだ」

「じゃあ今回の赤点何個よ？」

「4つだ」

「アハ!やっぱあんたのがバカだ」

「んだと？そういうおめぇは何個だ？」

「3つ」

「…変わんねぇじゃねぇかよ」

「はぁ!?１個違ったら相当な違いじゃん!!」



この会話を聞いて分かるように、私は期末テストで赤点を取ったばかりに補習に駆り出されている。
プリントが終わらないと帰れないし、次の日も来なきゃいけない。

この教室にいるのは私と後ろの席のバカ三井だけ。
何で皆赤点取らないんだろ？
不思議でたまんない。


ちなみに、実は私、三井のこと気になっている。
でも向こうは友達としか思ってないから、このことは誰にも言ってないし、そんな素振りも見せてないけど。



「暑い…ヤル気起きない」

「…だな」

「ねぇ三井、コンビニ行かない？」

「行かねぇ」

「アイス買ってきて」

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