【自然とともに】 春になれば花が咲き、秋になれば葉は枯れる。草も木も野菜も果実も、稲を出す時には稲を出し、実のなる時には実を結ぶ。枯れるべき時には枯れていく。自然に従った素直な態度である。 そこには何の私心もなく、何の野心もない。、無欲である。謙虚である。だから自然は美しく、秩序正しい。 困ったことに、人間はことはいかない。素直になれないし、虚心になれない。ともすれば野心が起こり、私心に走る。だから人々は落着きを失い、自然の理を見失う。そして出処を誤り、進退を誤る。秩序も乱れる。 時節はずれに花が咲けば、これを狂い咲きという。出処を誤ったからである。それでも花ならばまだ珍しくてよいけれど、人間では処置がない。花ならば狂い咲きですまされもするが、進退を誤った人間は、笑っただけですまされそうもない。自分も傷つき、他人にも迷惑をかけるからである。 人間にとって、出処進退その時を誤らぬことほど難しいことはない。それだけに、時には花を眺め、野草を手に取って、静かに自然の理を案じ、己の身の処し方を考えてみたいものである。 21:07 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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