【是非善悪以前】 この大自然は、山あり川あり海ありだが、すべてはチャンと何かの力によって設営されている。そして、その中に住む生物は、鳥は鳥、犬は犬、人間は人間と、これまたいわば運命的に設定されてしまっている。 これは是非善悪以前の問題で、善い悪いを越えて、そのように運命づけられているのである。その人間の中でも、個々に見れば、まだ一人ひとり、皆違った形において運命づけられている。生まれつき声のいい人もいれば、算数に明るい人もいる。手先の器用な人もいれば、生来不器用な人もいる。身体の丈夫な人もいれば、生まれつき弱い人もいる。いってみれば、その人の人生は、九十パーセントまでが、いわゆる人知を超えた運命の力によって、すでに設定されているのであって、残りの一〇パーセントぐらいが、人間の智恵、才覚によって左右されるといえるのではなかろうか。 これもまた是非善悪以前の問題であるが、こういうものの見方、考え方に立てば、得意におごらず失意に落胆せず、平々淡々、素直に謙虚に我が道をひらいてゆけるのではなかろうか。考え方は人それぞれ、いろいろあろうが、時にこうした心境にも思いをひそめてみたい。 08:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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