【人知を尽くして天命を待つ】 「人知を尽くして天命を待つ」という言葉がある。誠に味わい深い言葉である。私心にとらわれるのではなく、人として為し得る限りの力を尽くして、そのうえで、静かに起こってくる事態を待つ。それは期待通りのことであるかもしれないし、しかし、いずれにしても、それは人知を超えたものであり、人知を尽くした限りにおいては、うろたえず、あわてず、心静かにその事態を迎えねばならない。その中から、また次の新しい道がひらけてくるだろう。 こうした心境の尊さを人皆が知り、その境地を噛み締めつつ、それぞれの人が、それぞれに努めを尽くしたのならば、この世の中は、もっと心穏やかになるだろう。 天命とは、これだけのことを尽くしたのだから、これだけの結果が与えられるという、そんな計算がうまくいくわけではなく、事がうまくいく、いかぬ、の成り立つものでもない。まして、そのような考えでは、私心多く為すべき人知も尽くさずに、悪戯に都合よき成果を期待するのは、天命を知らざることはなはだしいと言わねばならぬ。めまぐるしい利害の波の日々の中ではあるけれども、時にお互いに三省してみたいものである。 01:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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