【止めを刺す】 昔は、いわゆる止めを刺すのに、一つのきびしい心得と作法があったらしい。だから武士たちは、もう一息というところをいいかげんにし、心をゆるめ、止めを刺すのを怠って、その作法にのっとられないことをたいへんな恥とした。 物事をしっかりと確かめ、最後の最後まで見きわめて、キチンと徹底した処理をすること、それが昔の武士たちのいちばん大事な心がけとされたのである。その心がけは、小さい頃から、日常茶飯事、箸の上げ下げ、挨拶一つに至るまで、きびしく躾けられ、養われていたのであった。 こんな心がけから、今日のお互いの働きを振り返ってみたら、止めを刺さない曖昧な仕事ぶりの何と多いことか。 せっかくの99%の貴重な成果も、残りの1%の止めがしっかりと刺されていなかったのなら、もう少しの心配りがあったなら。後から後悔することばかりである。 お互いに、昔の武士が深く恥じたように、止めを刺さない仕事ぶりを、大いに恥とする厳しい心がけを持ちたいものである。 最も、人間だけが殺生戒にいるわけではない。人間も動物も植物も自然も大いなる大地の輪廻を繰り返しているわけである。 04:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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