【岐路に立ちつつ】 動物園の動物は、食べる不安は何もない。他の動物から危害を加えられる心配も何もない。決まった時間に、いろいろな栄養のある食べ物が与えられ、保護されたオリの中で、寝そべり、アクビをし、悠々たるものである。 しかし、それで彼らは喜んでいるだろうか。その心は、わからないけれども、それでも彼らが、身の危険にさらされながらも、果てしない野原を駆け巡っている時の幸せを、時に心に浮かべているような気もするのである。 お互いに、いっさい何の不安もなく、危険もなければ心配もなく、従って苦心する必要もなければ、努力する必要もない、しかし果たしてその境遇から力強い生きがいが生まれるだろうか。 やはり次々と困難に直面し、右すべきか左すべきかの不安な岐路に立ちつつも、あらゆる力を傾け、生命を懸けて、それを切り抜けてゆく。そこにこそ動物としての一番充実した張りのある生活があるともいえよう。 困難に心が弱くなった時に、こういう大自然の力を考えてみたいものである。 01:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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