【力をつくして】 どんな仕事でも、一生懸命、根かぎりに努力したときには、何となく自分で自分をいたわりたいような気持が起こってくる。自分で自分の頭をなでたいような気持になる。 きょう一日、本当によく働いた、よくつとめた、そう思うときには、疲れていながらも食事もおいしくいただけるし、気分もやわらぐ。ホッとしたような、思い返しても何となく満足したような、そして最後には「人事を尽くして天命を待つ」というような、心のやすらぎすらおぼえるものである。 力及ばずという面は多々あるにしても、及ばずながらも力をつくしたということは、おたがいにやはり慰めであり喜びであり、そしていたわりでもあろう。 この気持ちは何ものにもかえられない。金銭にもかえられない。金銭にかえられると思う人は、ほんとうの仕事の喜びというものがわからない人である。仕事の喜びを味わえない人である。喜びを味わえない人は不幸と言えよう。 事の成否も大事だけれど、その成否を越えてなお大事なことは、力をつくすというみずからの心のうちにあるのである。 01:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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