【あぶない話】 失敗するよりも成功したほうがよい。これは当たり前の話。だが、三遍事を画して、三遍とも成功したら、これはちょっと危険である。そこからその人に自信が生まれ確信が生じて、それがやがては「俺にまかせておけ」と胸を叩くようになったら、もう手のつけようがない。謙虚さがなくなって他人の意見も耳にはいらぬ。こんな危険なことはない。 もちろん自信は必要である。自信がなくて事を画するようなら、はじめからやらないほうがよい。しかしこの自信も、みな一応のもので、絶対のものではない。世の中に絶対の確信なんぞ、ありうるはずがないし、持ちうるはずもない。みな一応のものである。みな仮のものである。これさえ忘れなければ、いつも謙虚さが失われないし、人の意見も素直に聞ける。だが、人間というものは、なかなかそうはゆかない。ちょっとの成功にも、たやすく絶対の確信を持ちたがる。 だから、どんな偉い人でも、三度に一度は失敗したほうが身のためになりそうである。そしてその失敗を、謙虚さに生まれ変わらせたほうが、人間が伸びる。 失敗の連続もかなわないが、成功の連続もあぶない話である。 01:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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