【年の瀬】 年の始めがあれば年の終わりがあるのは当たり前で、だから今更になってバタバタ慌てる必要もないのだが、やっぱり年の暮れになってみると、あれもこれもウロウロする。一年三百六十五日の最後の締めくくりをつけておきたいと思うであろう。 人間、生まれたときがあれば死ぬときがあるのは当たり前で、だから死が近づいたとて今更慌てる必要もないのだが、さてとなると、やっぱりあれこれと気ぜわしくなる。年の瀬はむりやりでも越せるが、生命の瀬はそんな具合にはゆかない。 年の瀬は、これを越してしまえば年の始めがある。しかし生命の瀬はそれでおしまい。誠に融通のきかない話である。 しかし融通がきかないからこそ、人はまた真剣にもなるのであって、融通無碍もいいが、融通のきかないことにもまた一得がある。 人はさまざま。事はさまざま。いろいろと気苦労なことであるが、人生の最後には融通のきかない一線があることを知って、常日頃から心がけをよくしたいもの。 こんなことはわかりきったことだが、わかりきったことだけに、何度も自分に言い聞かせておきたいものである。 03:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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