【自分の非】 人間は神様ではないのだから、一点非のうちどころのない振舞などとうてい望めないことで、ときにあやまち、ときに失敗する。それはそれでいいのだが、大切なことは、いついかなるときでも、その自分の非を素直に自覚し、これにいつまでも殉ずるだけの、強い覚悟を持っているということである。 昔の武士がいさぎよかったというのも、自分の非をいたずらに抗弁することなく、非を非と認め、素直に我が身の出処進退をはかったからで、ここに、修業のできた一人前の人間としての立派さが、うかがえるのである。 難しいといえば難しいことかもしれないが、それにしても、近頃の人間はあまりにも脆すぎる。修練が足りないというのか、躾ができていないというのか、素直に自分の非を認めないどころか、逆に何かと抗弁をしたがる。そして出処進退を誤り、身のおきどころを失う。とどのつまりが自暴自棄になって、自分も傷つき他人も傷つけることになる。これでは繁栄も平和も幸福も望めるはずがない。 自分の非を素直に認め、いつでもこれに殉ずる。この心構えを、常日頃からお互いに充分に養っておきたいものである。 09:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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