【心の力】 ウルシにかぶれやすい人がいる。その人に眼をつぶってもらって、柿の葉でサラサラと手をなで「ウルシの葉に触ったよ」と言う。と、たちまち全身にかぶれの現象が起こってきて、その人はもがき苦しむという。心に思ったことが、そのまま形にあらわれてくる一つの例であろう。 心の作用というものは不思議なものである。”なせばなる”ということも”ならぬは人のなさぬなりけり”ということも、単に精神主義とだけでは片づけられない人間の本質の一面をついているように思われる。 この不思議な心の作用も、昨今のようにこうも物が豊富になってくると、いつしか物のみにもたれてしまって、心の力が力として働いてこないようになりがちである。いうならば喪失である。 心があって物があって、その心の力が物の力を支配して、はじめて人としての真の豊かさが生まれてくる。物心一如か心物一如か、いずれにしてもせっかくのこの人間の心の力を、もっともっと認識し直したい。この年のはじめに、シャンとしてもう一度考え直してみたい。 05:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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