【冬の陽光】 今ほど素直な心の大事なときはない。どんなに力んでみても、自分一人では生きられないし、また自然をはなれて人間の知恵や力だけで生きられるものでもない。 素直な心になれば、ここの道理がおのずからにして明らかになるのだが、それでもなお知恵のある人は、その知恵のみを頼りに策をろうしようとするし、力ある人はその力のままに道をゆがめようとする。そしてその疑惑にみちた顔からは、次第に心のあたたかい光を失っていく。 今ほど素直な心の大事なときはない。あなたがあっての私であり、私があってのあなたなのである。素直な心はそこの道理に眼をひらかせてくれるのだが、それでもなお人は、私だけがあればよいと思いがちで、だから知らず知らずの孤独のなかで、次第にほほえみを失っていく。 真冬の陽だまりはなつかしい。寒さがきびしければきびしいほど、雲間から洩れる淡い陽光にも心なごむ思いがする。あたたかく、なつかしく、お互いに身を寄せ合いたいようなこの天からのせせらぎ。素直な心はまた、冬の陽光とも言えようか。 08:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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