【春雷】 空が暗くなる。風が吹く。枯葉が舞い、土ぼこりが上がる。何となく不安な心で見上げる空に閃光一せん。思わず歩みをとめ、眼を閉じ、耳をふさぐ。 安心するがいい。春雷なのである。新たな春を告げる大自然のとどろきなのである。この冬の耐え抜いた寒さは、もう一息。もう一息で水ぬるむ暖かさを迎える。その前ぶれなのである。そしてこれが自然の理であると気づいたとき、人々は驚きの中にも、いそいそとした思いに立つ。 ながい人生。いろんな不安がある。いろんな驚きがある。閃光一せん、眼のくらむ思いにおろおろするときもある。不安と驚きに足がすくむときもある。 しかし、安心するがいい。おろおろしなくてもいい。あなたに捉われの心がないかぎり、あなたが素直な心でいるかぎり、そして自然の理を見失わないかぎり、その驚きも不安も、あなたが耐えに耐え抜いた末の新たな春を告げる前ぶれなのである。いそいそとした思いであってよいのである。 日本の国にも、いま春雷が遠く近くとどろいているのであろうか。 02:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
[編集] |