【妙なもので】 妙なもので、人間、心が弱くなったときには、不思議なほどに言い訳をしたくなる。 心が迷うて、あれこれ考えあぐねて、堂々巡りをしているうちに、何とはなしにグチが出て、それがグチと気づかないうちに言い訳になる。 その言い訳も次第に上手になって、いつのまにやら自分が正しくて、正しい自分を弁護し、更にその正しさを懸命に主張するようになってくる。つまり自分で自分に一番有能な弁護士さんをつけたようなものである。 自分を弁護している間は、まだそれでよいけれど、今度は相手に向かって一番峻烈な検事さんをさしむけるようになったらもういけない。妙なもので相手もまたそうなって、いつのまにやら人の心と心が離反する。 人情としてやむを得ないとは言うものの、人情の世界ならばこそなおさらに、自分には検事を、相手には弁護士をの心がけでお互いに我が身を省みたい。ともすれば離れがちな人の心と心を寄り添わすために。 07:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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