【降れば降れ】 小さな白い花が、静かに雨に打たれていた。何の花かは知らないが、シトシトと降る雨に、キラキラ光りながら、緑の葉先からポトリポトリとしずくをおとしている。その可憐な姿にフトした心の安らぎをおぼえる。 降れば降れ、吹かば吹け。降るときには雨にぬれ、吹くときは風にそよぐ。しかしその根は、しっかりと大地に張っている。ささやかな根であっても、大地にしっかり張っている。 降れば降れ、吹かば吹け。雨も風もいつかはやむ。やめばまた頭をもたげる。雨に洗われ風に磨かれて、花はあくまでも白く、その葉はあくまでも緑に、また毅然として咲き誇るであろう。 小鳥がツイととび去っていく。どこにいたのか。姿は見えなかったが、やっぱり小鳥もいた。 雨がやめば、その小さな羽根をパタパタふるわして、力いっぱいチイチイとさえずりまわるであろう。 降れば降れ、吹かば吹け。自然とともに生きる花よ小鳥よ。人間もまたやがて狂奔の日々をかえりみて、自然とともに歩む道を探し求めるであろう。 01:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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