【鐘が鳴って】 太鼓が鳴って、鐘が鳴って、夏祭りの季節である。大阪の天神祭り、京都の祇園祭りなど、そんな代表的なものを持ち出すまでもなく、今日この頃は、そんな祭りが、毎年盛んになって、あちらの町でも、こちらの社でも、太鼓が響く、鐘が鳴る。夏の情緒でもある。 神を祭るいわれはいろいろあろうけれど、一つには、日頃の安泰を神に謝し、明日の無事を祈る気持ちから、遠い祖先の昔より自然に生まれ出たものに違いない。 恩恵あまねく天地の神々に、今更そんな儀式めいたことをしてみて、もと言えばそれまでだが、それでも山海の珍味を供え神酒を捧げて、神にも感謝と祈りの気持ちを表さざるを得ないのが、人間の一つの本性でもある。 そうとすれば、にぎやかな林の響きも、夏の暮らしの情緒以上に深い意味があろうし、また毎年盛んになる夏祭りと共に、神に対するだけでなく、お互い人間の間にも、もっと感謝の気持ちが行き交うてもいいような気もする。 鐘太鼓は、ただ無意味に鳴っているのではないようである。 05:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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