【汗】 夏。汗が流れる。身体を横にしても、なおやり切れないほどのこのだるさ。そんななかで、真っ黒になった若人たちが、懸命に野球にうちこむ。夏の高校野球。 照りつける太陽。舞いあがる土ぼこり。とめどなく吹き出す汗。その汗をぬぐいもやらず、時には感激の涙すら浮かべて、走る、走る。その一瞬一瞬に、理屈を抜きにした生き甲斐があふれる。喜びがあふれる。 暑い。その暑さに耐えて、一日の働きが終わる。困難な仕事で、だから緊張の連続ではあったけれど、ともかくもやり通して、一風呂浴びるこの爽快さ。 われとわが頭を撫で、わが身わが心根をいとおしみたいようなこの喜び、この生き甲斐。 夏は、人間としての生き甲斐を生き生きと味あわせてくれる季節でもある。 そして、耐えることのなかから、真の生き甲斐というものが生まれ出てくることを、身をもって教えられる季節でもある。 豊かな日本の四季の、豊かな夏のこの味わいである。 01:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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