【しばし待て】 暑くて汗が流れて、身体の中に熱が篭ってきて、だから何となくイライラしてきて、無性に腹が立ってくる。ちょっとしたことにも人が憎らしくなって、人の欠点ばかり眼について、あいつも悪いし、こいつも悪い、正しいのは自分だけで、信じられる人間は自分以外誰もいない。そんな不信の渦のなかでキリキリ舞をしながら、八つ当たりに当たる。そのうちに何が何だかわからなくなって、自分すらも信じられなくなって、誠に空しい真夏の狂乱状態と言おうか。 だがしばし待て。しばし耐えよ。いつまでも暑くはない。絶望にも思えるほどのこの暑さも、いましばらくである。その極限を超えたとき、涼風が吹きはじめる。汗も引く。 そして、爽やかな夜空に就きものぼる。人にも我にも静思の秋がくるのである。 いかなる事態にも、我が心を失うまい。静思を失うまい。そして、輪が成すべきつとめを見失うまい。不信の刃で、我が心を傷つけることなく、誇り高く進みたい。世の乱れが、どんなに果てしなく見えようとも。 05:00 コメント(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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